TOEICの品詞問題「選択肢の中から適切な品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞など)を選ぶ問題」は、Part5で主に出題される問題です。
ところが問題文で( )内にどんな品詞が入るかがわかっても、選択肢内にある4つの単語の品詞を見分けることができず、試験本番で適当にマークしてしまった経験がある人もいるのではないでしょうか?
品詞問題があるがゆえに「単語を覚えるときに品詞も一緒に覚えなくちゃいけないの?」と疑問を感じている人もいると思います。
この記事では選択肢内の単語の品詞をどのように見分けたらいいのか? について解説します。そのあとで3問ほど例題をやってみます。
Contents
TOEIC品詞問題、品詞の見分け方は3つ
TOEIC Part5. 品詞問題・選択肢内の品詞を見分けるには、主に以下の3つの方法があります。
単語の意味から見分ける
接尾辞から見分ける
選択肢内の他の単語から品詞を予想する
※接尾辞とは「frequently」「attendant」など名詞・形容詞・動詞などの単語の後ろについて別の品詞を表したり、意味を変えたりする部分(赤色の部分)のことを言います。
単語の意味から見分ける
品詞は、単語の意味さえ知っていれば、あとは日本語で短い言葉を作ることによって見分けることができます。なぜなら、英語には
形容詞は名詞を修飾する
副詞は名詞以外の品詞(主に動詞・形容詞・副詞・文全体)を修飾する
といった決まりがあるため、「修飾している単語」と「修飾されている単語」の関係を日本語で考え、それをそのまま英語に反映させればいいからです。
※修飾するとは「より詳しく説明する」ということです。また名詞は人や物の名前を表す語です。
例えば「大きな花がある」といった場合、「大きな」は「花」という名詞を修飾しています。
なぜなら、単なる「花」ではなく「大きな花」と、その花がどんな花なのかを「大きな」が、より詳しく説明していますよね?
「大きな」が名詞である「花」を詳しく説明しているわけですから、「大きな」は形容詞となります。
このような場合に「大きな(形容詞)は、花(名詞)を修飾している」といいます。
※もしあなたが日本語が得意だと「大きな」は、形容詞ではなく連体詞と思うかもしれません。しかし、英語では「形容詞が名詞を修飾する、逆に言えば名詞を修飾するものが形容詞」という点に注意してください。
では「とても大きな花」の「とても」は、どうでしょうか?
この場合「とても花」では明らかに日本語としておかしいですね。「とても」が名詞である「花」を説明していません。「とても」は名詞を修飾していないので、形容詞ではありません。
一方「とても大きな」は、単に「大きな」ではなく「とても大きな」といった具合に「とても」が「大きな」という形容詞を、どのくらい大きいのか説明しています。
ですからこの場合「とても」は、形容詞である「大きな」を修飾しています。
上述した通り、副詞は名詞以外の品詞(動詞や形容詞など)を修飾するため、この場合、形容詞「大きな」を修飾している「とても」は、副詞となります。
それでは一体、この考え方をどのように英語の品詞の見分け方に応用すればいいのでしょうか?
それは、とても簡単で日本語で何か短い言葉を作ってみればいいのです。
例えば、今あなたは下記のように選択肢内の4つの単語の意味を全て知っているとします。
(A) automatic (自動の) (B) automated (自動化された) (C) automatically (自動的に) (D) automate (自動化する) |
このようなとき、これらの単語を用いて日本語で何か短い言葉を作ってみてください。
例えば、automatic (自動の)とautomated(自動化された)であれば、「自動のドア」「自動の機械」「自動化された工場」「自動化されたキッチン」など思い浮かぶと思います。
どうでしょうか? 「自動の」と「自動化された」はすべて名詞である「ドア」「機械」「工場」「キッチン」を修飾していることがわかります。
英語では名詞を修飾するのは形容詞ですから、この場合automaticとautomatedは形容詞になります。
続いて、automatically (自動的に)だと「扉が自動的に閉まった」「自動的にブザーが鳴った」などが思い浮かぶと思います。
これらは「自動的に扉」「自動的にブザー」では変ですね。
一方「自動的に閉まった」であれば「どのように閉まったのか? → 自動的に閉まった」といったように「閉まった」という動詞をより詳しく説明していることがわかります。
「自動的に」が「閉まった」という動詞を修飾しているので、「自動的に」は副詞となります。繰り返しますが、英語では副詞は主に名詞以外の品詞(動詞・形容詞など)を修飾します。
ですから、automaticallyは副詞になります。
automate (自動化する)。これは動詞です。日本語の動詞は「最後の音を伸ばすと「う」で終わります。「自動化する」であれば、「自動化するーーぅ」ってなりますよね?
前述の「閉まった」も元の形は「閉まる」であり、「閉まるーーぅ」となるので動詞となります。よって4つの品詞は、下記のようになることがわかります。
(A) automatic (自動の) → 形容詞 (B) automated (自動化された) → 形容詞 (C) automatically (自動的に) → 副詞 (D) automate (自動化する) → 動詞 |
このように、その単語の意味を知っていると、その単語を使い日本語で短い言葉を作ることにより、その単語の品詞がわかります。
これは言い換えると、単語を覚えるときに意味と一緒に品詞まで覚える必要はなく、単語の意味さえ知っていれば、品詞はわかるということです。
接尾辞から見分ける
接尾辞とは「frequently」「attendant」など単語の後ろの部分(赤色の部分)のことです。
接尾辞を知っていると「その単語の品詞が何なのか?」がわかったり、さらには「その単語の意味」もわかったりする場合もあります。
ただし、接尾辞といってもたくさんあります。そのため、ここでは私がTOEIC公式問題集5冊分の品詞問題をすべてチェックした結果、実際にその中で出てきた接尾辞だけを厳選して紹介します。
※1.各一覧表は、すべて上から頻出順に並べています。
※2.表の背景が黄色のものは、他の品詞の接尾辞にもなります。例えば「-ent」は、名詞になる接尾辞ですが、形容詞になる接尾辞でもあります。
また逆に表の背景が黄色のもの以外でも、他の品詞の接尾辞になるものがあります。例えば「-en」は動詞の接尾辞ですが、wooden(木製の)といったような形容詞の接尾辞にもなります。
しかし、TOEIC公式問題集・品詞問題の選択肢の中では、その別の品詞で出てこなかったため、そのようなものは黄色にしていません。
※3.下記の表をこちらよりPDFファイルでまとめました。これをプリントアウトして勉強するときに役立ててください。
名詞になる接尾辞
名詞になる接尾辞には以下のようなものがあります。
形容詞になる接尾辞
形容詞になる接尾辞には以下のようなものがあります。
※一覧表にはありませんが、「名詞+ly」の形は基本的に「形容詞」になります。
例えば、friend(名詞:友達) → friendly(形容詞:親しみのこもった)、week(名詞:1週間) → weekly (形容詞:1週間の)など。
副詞になる接尾辞
副詞になる接尾辞は「-ly」で、基本的に「形容詞+ly = 副詞」となります。
形容詞の接尾辞一覧表のところでも述べましたが「名詞+ly = 形容詞」という形もあります。しかし、基本的に「ly」で終わる単語は、ほとんどの場合、副詞と思っておくといいです。
動詞になる接尾辞
動詞になる接尾辞には以下のようなものがあります。
選択肢内の他の単語から品詞を予想する
選択肢内の「-ing」「-ed」「-ly」の接尾辞に注目すると、他の単語の品詞を予想できます。
例えば、4つの選択肢が次のようになっていたとします。
(A) share (B) shares (C) sharing (D) shared |
ここで思い出して欲しいことは、中学校で学んだ文法の知識。動詞を現在分詞や過去分詞に変えるとき、動詞の原形に「-ing」「-ed」をつけましたよね?
ということは、(C)sharingや(D)sharedは、shareという動詞の原形にそれぞれ「-ing」「-ed」をつけた形である可能性が高いということです。
※「share」…動詞の原形が「e」で終わる単語は、「e」を取って「-ing」をつけますから、sharing(現在分詞)。一方、「e」で終わる単語の過去分詞は「-d」だけつければいいので、sharedとなります。
そう考えると、(A) shareは動詞の原形、(B) sharesは、shareという動詞の原形に三人称単数の「s」がついた形と予想できます。
もう一つ例をあげます。4つの選択肢が次のようになっていたとします。
(A) doubt (B) doubtful (C) doubtfully (D) doubting |
接尾辞の一覧表のところで述べたように、「ly」で終わる単語は基本的に副詞と思っておくといいです。
もちろん「名詞+ly = 形容詞」という形もありますが、TOEICの品詞問題の選択肢に出てくる接尾辞「-ly」は副詞であることが多いです。そのため、(C)は副詞ではないか? とまず予想します。
基本的に「形容詞+ly = 副詞」ですから、「doubtful+ly = doubtfully」と考えると、doubtfulは形容詞ではないか? と予想できます。
しかも「-ful」の接尾辞は形容詞になりますから、(B)doubtfulは高確率で「形容詞」と判断できます。
(D)のdoubtingは、ひとつ前の例で挙げた通り、「doubt」という動詞の原形に「-ing」がついているのではないか? と考えれば、(A)doubtは動詞の可能性があると予想できます。
このように、選択肢内に「-ing」や「-ed」、「-ly」の形がある場合、それらを用いて他の単語の品詞を予想することが可能です。
2.品詞を見分けるときの注意点
これまで品詞を見分ける方法について解説してきました。
これらは実際に私が使っている方法であり、ほとんどの場合、予想した通りに品詞を見分けることができています。
しかし例外もあります。例外とはどんなもので、どのように対処していけばいいのでしょうか?
ここではそのことについて述べておきます。
品詞を見分ける方法にも例外がある
「接尾辞から見分ける」「選択肢内の他の単語から品詞を予想する」の方法には、例外もあるため残念ながらこれらの方法は、100%確実な方法ではありません。
しかし、基本的にはこれまでに述べた3つの方法をやってみる。そして例外に関しては間違えたときに、その都度覚えるようにすれば、例外の問題も怖くありません。
「接尾辞から見分ける」方法の例外
接尾辞から品詞を見分ける方法の例外は、以下の図のようなときです。
つまり、1つの接尾辞が2つの品詞の接尾辞を表す単語です。
このような場合の対策方法は、語彙力を増やすしかありません(単語の意味をあらかじめ知っておくしかありません)。
なぜなら、最初に述べた通り単語の意味がわかれば品詞がわかるからです。
例えば、annual(年1回の)と最初から意味を知っていれば、接尾辞に頼らなくてもannualは、形容詞とすぐにわかりますよね!
だって「年1回の会議」と日本語で短い言葉を作ってみると「年1回の」が名詞である「会議」を修飾しているからです(会議ってどんな会議? → 年1回の会議)
このように単語の意味を知っていれば、接尾辞を考えなくても品詞はわかります。
ですから、「接尾辞で品詞を見分ける方法」でTOEICの品詞問題を普段解いていて、あまりにも例外が多いと感じた場合は、語彙力を増やすといいです。
市販されているTOEIC用の単語集を1冊やれば例外は少なくなるはずです。
「選択肢内の他の単語から品詞を予想する」方法の例外
選択肢内の他の単語から品詞を予想する方法の例外は、以下の図のようなときです。
つまり、1つの単語が2つ以上の品詞を持つ場合です。実際に「share」は、この形で動詞・名詞、両方の品詞を表します。
このような場合の対策方法は、選択肢内の品詞を○○だ! と仮定して考えるしかありません。
※○○には、名詞とか動詞とか、品詞が入ります。
例えば、下記の問題を考えてみます。
【引用:TOEICテスト 新公式問題集 Vol.6 TEST1 問題101】
問題文を見ると、—-の部分は助動詞willの後なので動詞の原形が入るとわかります。
一方、先ほど述べたように(A)shareは、動詞だけでなく名詞としての品詞もあります。
このような場合は、このshareを名詞と仮定してみます。
※動詞として仮定するとすぐに正解にたどりつけるので、ここではあえて名詞と仮定してみます。
すると(B)sharesは、名詞shareが複数形になって「shares」
仮にshareが動詞でも(B)は、三人称単数を表すsharesですから、名詞のsharesも三人称単数を表す動詞sharesも、どちらも動詞の原形ではありません。
(C)sharingと(D)sharedも明らかに動詞の原形ではありませんよね。
要するに、(A)を名詞と仮定すると、選択肢に答えになるはずの「動詞の原形」がないことになります。
そのため、この場合shareを動詞の原形とみるしかありません。
このように、1つの単語が2つ以上の品詞を持つ場合は「××の単語の品詞を○○(名詞や動詞)だ!」 と仮定して当てはめ、考えてみると正解へたどりつくことができます。
ただし、試験中にこのように仮定して問題を解くことは、とても時間がかかります。
TOEICの試験は時間との勝負でもありますから、少し考えても答えが出せそうにない場合は、適当にマークして思い切って次の問題へ進むことも大切です。
数をこなして、慣れることも大切
ところで、あなたは「丸暗記」は得意ですか? 私は大の苦手です。
私の意見としては、「接尾辞を無理して丸暗記する必要はない」と思っています。普段TOEICの勉強をして行く中で自然と覚えて行くことが望ましいです。
なぜなら、一覧表を見ても分かる通り、たくさんある接尾辞を丸暗記しようとしても大変ですし、仮に覚えられたとしてもどれが名詞の接尾辞で、どれが形容詞の接尾辞を表すのか、など混乱してくるからです。
では、どうやって覚えればいいのでしょうか?
実は私の場合、接尾辞を丸暗記したわけではありません。普通にTOEICの勉強していると、例えばinformation、construction、conventionなど、このような単語はちょくちょく目にするはずです。
このような単語で、共通する部分に気づいたときは、ちょっと気にかけてみるといいです。
「なんか 「-tion」で終わる単語が多いなぁ? これって共通する部分に何か意味でもあるのかなぁ?」と。
そう思って辞書を調べてみると、下記のような事実を発見するわけです。
【引用:オーレックス英和辞典第2版】
このように「なんとなく単語の共通部分に気づいたら、辞書で調べてみる」ことをしていると自然に接尾辞を覚えて行くことができます(接尾辞は辞書にのっています)。
無理してたくさんの接尾辞を丸暗記する必要もなくなります。
3.品詞問題、解き方の実例
それでは、これまでに紹介した「接尾辞から見分ける方法」と「選択肢内の他の単語から品詞を予想する方法」を使って実際に問題を解いてみたいと思います。
【例題1】
【引用:公式TOEIC Listening&Reading問題集2 TEST1 問題112】
【解説】
wipe it with a —– sponge となっていて、前置詞withのあとには名詞が来ます。
※「前置詞の後には名詞がくる」←これは覚えておくべき文法事項。ただし、前置詞のあとに冠詞(a,an,the)や形容詞をはさんで名詞がくることもある。
ところが今、「sponge(スポンジ)」という名詞がすでにwithのあとに来ていますので、—–に名詞を入れたら、前置詞(with)+a+名詞+名詞(sponge)という変な形になります。
ですから、—-は名詞ではなく、名詞を修飾できる形容詞が入ることがわかります。
選択肢を見ると(D)moistenの「-en」は、動詞を表す接尾辞なので、これは動詞の原形であろうと判断でき、(B)moistensは、(D)の動詞の原形に、三人称単数の「s」がついた動詞の現在形であることがわかります。要するに、(B)と(D)はどちらも動詞。
一方、「-ly」は基本的には副詞を表すことが多く、(C)moistlyが副詞だとすると「副詞=形容詞+ly」から、(A)moistは形容詞ではないか? と予想できます。
よって、答えは形容詞の(A)moistとなります。
※この例のように、まずは「こうではないか?」と予想しながら問題を解いて行ってください。
もちろん時には間違えることもありますが、この「間違えること」も練習の段階ではとても重要です。
なぜなら、予想して解いて間違えた問題は記憶にも残りやすく、のちのち知識として長く定着しやすいです。
私の体験談になりますが、私はTOEIC以外の英語を勉強しているとき「factory(工場)」という単語を繰り返しよく見かけていました。
そしてあるTOEICの問題集の中で「introductory」という単語を見たとき、とっさに「factory」が名詞だから、「introductory」もおそらく名詞だろうなぁ? と予想し長い間「introductory」は名詞だと思っていました。
要するに接尾辞「-ory」は、名詞を作るものと思い込んでいたのです。
それからしばらくたって、ふと気になって辞書を調べたら、「-ory」は確かに名詞の接尾辞でしたが、同時に形容詞の接尾辞でもあることがわかりました。
しかも「introductory」は名詞ではなく、形容詞で「入門の」という意味。
この時は衝撃的でした。今までずっと名詞であると思っていたものが違ったのですから。
でもそのことがあったおかげで、逆に印象が強く残り「-ory」の接尾辞は名詞だけでなく、形容詞も作るということがはっきりと記憶に刻まれました。
ですから、あなたもまずはこれまで紹介した3つの方法を使って、品詞を予想しながら問題を解いてみてください。そしてもし間違ったらそのとき覚えればいいのです。
繰り返しやっていれば、どんどん予想の精度が高まり、間違える可能性が低くなります。
最後にちょっと補足になります。
ひょっとしたら、あなたはこの問題の解説で次のように疑問を持ったかもしれません。
「(D)は~であろうと判断でき…。(C)が~だとすると(A)は形容詞ではないか? と予想できます。よって、答えは形容詞の(A)」
↑予想だけで答えは(A)と判断していいのだろうか? と。
これは、文字でなかなかうまく伝えられませんが、私の中では99%確信をもった予想になっています。
ただ、例えば「-ly」で終わる単語は基本的には副詞と思っておくといいですが、形容詞(名詞+ ly = 形容詞)という形もあるため、説明上「moistly」は「-ly」で終わってるから副詞、と断定した説明はできないのです。
そのため、あえて「~と予想できる、~だろうと判断できる」といった説明をしています。
ですが、これらの方法を練習問題で繰り返し使っているうちに、上述したように予想の精度が高まり、「この単語の品詞はこれだ!」といったようにほぼ断定できるようになります。
【例題2】
【引用:公式TOEIC Listening&Reading問題集4 TEST2 問題125】
【解説】
with environmental—–in mindとなっており、environmentalの接尾辞が形容詞の接尾辞「-al」となっていることから、ennviromentalは形容詞とわかる。
ここで「-al」は名詞の接尾辞にもなるじゃないか? と疑問が思い浮かびますが、これは注意点のところで述べたことで、語彙力があってほしいところです。
TOEICを受けるのであれば「environmental=環境の」という形容詞であることは知っておいてほしい単語です。
なぜならenvironmentやenvironmentalはTOEICで頻出の単語だからです。
前問で述べた通り、前置詞(with)のあとには名詞が必要だけれど、今、形容詞environmentalしかないので、その後ろに名詞を置いて、前置詞+形容詞+名詞という形にすれば正解ということがわかります。
だから、—-には名詞が入ることになります。
選択肢の中で、(A)sustainablilityは「-ity」という名詞の接尾辞で終わっているため、これが名詞と予想できます。「-able」は形容詞の接尾辞なので、(B)sustainableは形容詞と予想。
また、動詞を現在分詞に変えるとき「-ing」をつけるので、(C)sustainingは、sustainという動詞に「-ing」がついたものと考えると、(D)sustainは動詞の原形と予想できます。
ちなみに、(C)sustainingの現在分詞や過去分詞は形容詞となります。
よって、答えは名詞である(A)sustainabilityとなります。
【例題3】
【引用:公式TOEIC Listening&Reading問題集2 TEST1 問題110】
【解説】
このOnceは接続詞で、「いったん~すると」といったような意味です。Once~softwareまでが副詞節で文の構造としてはなくても良い部分です。
副詞(句・節)は、あれば意味が相手により詳しく伝わりますが、文の構造的にはなくても問題ない
例えば「とても大きな花がある」という文の「とても」は、上述した通り副詞でしたよね?
しかし「とても」を取り除いて「大きな花がある」と言っても相手に意味は通じますし、文としても成り立っていますよね?
要するに副詞である「とても」は、あればより正確に意味が伝わるだけであって、なくても問題ありません。これが副詞(句・節)です。
ですから、今この英文の構造をつかむために、副詞節「Once~software」までをないものとして考えるとthey will be prepared to work——. が残ります。
workは自動詞(後ろに目的語「名詞」を必要としない動詞)であり、かつ、この文は「彼らは働く準備が整うでしょう」と意味としても通じます。
ということは、workの後ろに入るものは、あってもなくてもいい要素。すなわち、副詞が入るとわかります。
選択肢を見ると(B)が「-ly」で終わっていますから、副詞と予想できます。そして、「副詞 = 形容詞+ly」から(A)independentは形容詞だと考えられます。
なお、(C)independencyと(D)independenceの接尾辞「-ency」と「-ence」はどちらも名詞を表す接尾辞であり、実際に(C)と(D)はどちらも名詞です。
今回選択肢に入るのは、副詞である(B)independentlyなので問題はありませんが、このように選択肢内に同じ品詞が二つあり、それが答えになる場合は注意が必要です。
本文の意味を考え、それにあった単語の意味の方を選ばないと正解できません。つまり、その単語の意味を知らないと解答することが出来ません。
4.まとめ